“どこまでいっても「商売人」じゃけん”

産業観光

エリア別江田島

ポーク&チキン江田島/江田島乗馬クラブ

下野しもの 元晴もとはる

出身:江田島市江田島町
活動拠点:江田島町切串
趣味:読書(分野問わずなんでも)
好きな言葉:為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり
好きな食べ物:お酒、自分が育てた鶏と豚
江田島のここが好き:江田島の海と山
今、気になる人:美濃英俊 さん、岡本礼教 さん

 

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  • 鶏、豚の牧畜、販売
  • 地鶏キッチン(オープンテラスのレストラン)
  • 乗馬体験

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  • 基本的には現在やっている事業を大きくしていきたい。そのためには江田島に人をもっと呼び寄せる。見ること、食べることに力を入れていく。

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  • ポーク&チキンの商売に関することなら何でもお手伝いできます。

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  • ポーク&チキンの商売相手として付き合ってくれる人(会社)

 

後藤記者の取材後記
(取材日:2016年7月6日(火))

 

江田島畜産業のパイオニア

英語がペラペラで江田島の畜産業を切り拓いてきた商売人。僕が感じた率直な下野さんの印象である。彼の経歴を抜きにして今の江田島ポーク&チキン/江田島乗馬クラブは語れない。
下野さんは、大学時代に英文学者を目指して単身でニュージーランドに渡り、牧場で競走馬の飼育などに従事しながら1年間英語を学んだ。帰国して休学していた大学を卒業後、再びニュージーランドに戻り、現地の学校で日本語教師を1年間勤めた後、帰国。その後、広島市内の鉄道会社に勤めることとなるが、一念発起して退職。馬の飼育の経験を活かし、今では県内2番目の歴史を誇る乗馬クラブを立ち上げた。その後、自家用に育てていた鶏を畜産業として事業化し飼育数を増やしてきた。現在は約3,000羽を飼育するとともに養豚も行い、飲食店を中心に取引している。
下野さんの話はとても刺激的だった。いろんな苦労をしてきたにも関わらず、悲観的な雰囲気は全くなく、むしろ意気揚々とこれまでの歴史を語ってくれた。僕自身、話を聞いていて一気にファンになってしまった。なお、ニュージーランドでお世話になった方々とは今でも交流があるとのこと。とても微笑ましいエピソードだった。

 

1ヘクタールの山を切り拓いてつくった牧場
江田島乗馬クラブの馬。

 

当たり前のことをきちんとやることが大事

下野さんは根っからの商売人である。しかし不思議といやらしさを全く感じない。

「安心・安全のものを提供してお客さんにおいしく食べてもらう」

「座って『いらっしゃい』という姿勢はダメ。こっちも汗をかいてお客さんに喜んでもらうサービスを提供する」

といった言葉からもうかがえるように、サービス業のプロとしておもてなしの信念を持っている。特に鶏に関しては、その日の朝にしめた鮮度の高いものを提供するよう努めている。まさに朝どれチキンだ。僕も下野さんの鶏を食べたことがあるが、「江田島を訪れたらぜひ食べてもらいたい食材」に勝手に認定しているくらいおいしい。

「当たり前のことだけど、当たり前のことをきちんとやることが大事」

下野さんの言葉には信念と行動に伴った説得力を感じた。

 

放牧されている鶏たち。月齢別に飼育エリアを分けてあり、のびのびと育っている。
飼育されている子豚たち。

 

遠慮なしの家族経営

「ポーク&チキン江田島/江田島乗馬クラブ」は家族経営だ。奥さん、長男さん、次男さん夫婦と会社を切り盛りしている。地場産業の事業継承者不足が深刻な問題となっている今の時代、息子さんたちが承継者として一緒に働いているということは、とても恵まれているのではないか。
元晴さんの父親としての尊厳ゆえなのか?息子さんたちの理解ゆえなのか?
そんなことを軽はずみに口にすると、息子さんたちが一緒に働いてくれていることについては感謝した上で、「親子喧嘩もしょっちゅう」と苦笑いされた。親子だから仕事のことでぶつかるときも遠慮はないとのこと。親子だからということだけでなく、皆が真剣に働いているから本気でぶつかれるのではないか、遠慮なしに喧嘩できるから会社経営も妥協がないのではないか、と確信した。

会社の歴史と経営について語る下野さん

 

 

人物ストーリー

  • 江田島町切串生まれ
  • 英文学者を目指し、大学4年目で休学しニュージーランドに渡る。現地の牧場で競走馬の飼育などに従事しながら英語を1年間学ぶ。
  • 一度帰国し休学していた大学を卒業。再びニュージーランドに渡り、1年間現地のワイカト大学の教師を勤めた。
  • 帰国後、広島市内の鉄道会社に入社。30歳頃に退職し、江田島で事業を立ち上げた。
  • 最初は企業からの引き合いでウサギの飼育に着手したが、生産がうまくいかず断念。競走馬の飼育の経験を生かして乗馬クラブを立ち上げた。
  • その後、もともと自家用に飼育していた鶏を事業用として生産拡大。現在は3000羽を飼育している。

 

連絡先

ポーク&チキン江田島/江田島乗馬クラブ
住所:広島県江田島市江田島町切串三丁目10-21
TEL:0823-43-0567
FAX:0823-43-0579
HP:http://p-and-c-etajima.com/

 

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